感想:偕成社文庫『ニルスのふしぎな旅』を読む。

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なぜかの『とらドラ!』から。
ニコニコアニメスペシャル一挙放送で『とらドラ!』を観ました(放送からだいぶ経ってますがw)。意外と面白かったので近いうちにBD-BOXをノリで買ってしまいそうで怖いです。
そして買った割にはあまり観ないことに気付き?後悔するという駄目人間っぷりを発揮!…することになるんですね、わかります。
『とらドラ!』(アニメですが)を面白いと感じたので、同じ作者の『ゴールデンタイム』も楽しめるんですかね?
それについては小林君が取り上げてくれる筈です(笑)…と淡い期待。
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改めてどーも、草間ノブユキです。
今回は偕成社文庫から出ています『ニルスのふしぎな旅』全4巻を取り上げます。まあ取り上げるといっても、いつもどおりしょうもない感想文程度なのですが。
ちなみに今回は偕成社版を取り上げました。
他にも福音館書店等から出ているので自分に合った訳の書籍をお取りください(まあ、一番いいのは原著を読むことですがね)。
『ニルスとふしぎな旅』はノーベル賞作家であるスウェーデンの女流作家セルマ・ラーゲルレーヴが書いた作品です。
有名な児童文学作品ということで昔、NHKでアニメ化されたそうです。
第1話をバンダイヴィジュアルさんがyoutubeに上げているので(公式チャンネル)、良かったらご覧ください。こちら*1。
何故今さら読もうと思ったかというと『モルテンおいしいです^q^』というコラムのタイトルの元ネタだと知ったから。詳しくはこちら*2。
モルテンってコラムを読み進めるまでなんのことだかさっぱりわかりませんでした。いやー、相変わらず勉強不足でお恥ずかしい。
ということでこれを機に読んでBlogのネタとして取り上げることにしました。
ではいつもどおり、当Blogを読んでくださっている方で、かつ『ニルスのふしぎな旅』を未読の方の為にあらすじから。
…そんな方がどこにいるのかわからないんですけどw(多分どこにもいません)
あらすじ(作品紹介)
学校ではなにひとつ勉強せず、家では家業である手伝いはしない。
…と、なにひとつ役にはたたない百姓の家の子、ニルスは飼っている動物をいじめる始末。両親はそんな息子に困り果てていました。
日曜日、両親が教会に行くのをいいことにニルスは家に残って好き勝手なことをしようと企むも、父親に「説教集を読んでおくように」と阻止されます。
両親が出かけたあと、しかたなしに説教集を読み始めたのですが何度か微睡の中を彷徨い、寝込んでしまいました。
けれどもかすかな物音で目を覚ましました。
――トテム*3だ、トテムがいる。
ニルスはトテムをからかおうとしましたが、怒ったトテムによって小人に変えられてしまいました。
もとに戻してもらおうとするも家の中にトテムの姿は見つかりません。
家だけはなく庭も探そうと外に出ましたが、今までいじめてきた動物たちにやりかえされてしまって探すどころではありませんでした。
丁度そのころ、家の庭ではガンにからかわれていたガチョウのモルテンが自分も飛べることを証明しようと空へ羽ばたこうとしていました。
――あいつに逃げられたら大変だ。
偶然それを見かけたニルスは飛び立とうとするモルテンを止めようと、小さくなったことも忘れて飛びつきました。
けれどもモルテンはニルスがくっついていることなど知らずに空へと飛び立ちました。こうして『ニルスのふしぎな旅』の幕は上がるのです。
以下レビュー(感想)ぽい何か、という名の雑記
前回前々回と酷かったので今回は出来るだけ頑張ってみました。
まあ、頑張ったところでビミョーなんですが。
冒頭にも書いたとおり全4巻(55章)です。
また敬体ではなく常体で書かれています(少なくとも偕成社版では)。
主人公はモルテンと、アッカをはじめとするガンの群れと一緒に旅をします。
まだ飛行機が発明されて間もなかったころ(つまり一般人が乗ることがなかったころ)、空を飛んで旅行するという作品が書かれたことに驚きを感じました。
結構な範囲を飛行するんですよね。
各巻の最初に旅をしたコースが載っています。
作中で各場所について細かく描写されているので多分作者が旅行したのでしょう(もちろん人から話を聞いただけかもしれませんが)。
それだけですごい範囲だなあ、と単純に驚きますよ、きっと。
また、その途中途中で主人公に色んな災難が襲ってきます。
例えばキツネのずるが襲ってきたり。そういった冒険に重点をおいて読むのもいいでしょう。
児童文学ということもあり1章辺りたいして長くはありません。
しかし各章ごとに風景描写や動物たちのやり取り、また挿話が多くあり、普段絶対に経験すること、聞くことがないことばかりなので想像が膨らんでいくかと。
知的好奇心を刺激されたり。
ああ、図書館に図鑑を観に行きたい。…と思うかも(笑)
動物や人の声を借りて郷土の素晴らしさを綴っていると感じました。もちろんそれだけではないのですが、そこにだけ見ても色々詳しく書いてあるんですよね。
特にそこで生きている人々の会話を挿話という形で。
そしてこの挿話がいちいち面白いという。一つの本で様々な物語を読むことができるという素晴らしい作品だと思います。
読んだのが訳文のみ(しかも偕成社版だけ)なので断定はできないんですが、この物語は綺麗な文章で書かれています。だから作中に出てくる土地を知らない読者でも、上手く入り込んでいけるのではないかなあ、と思います。
ニルスは旅を通して色んなことを経験し、成長していきます。役立たずと地の文で言われてしまった主人公がどのように成長していくのか?
…もちろん、それは読んでからのお楽しみということで。
個人的には、1巻では8,14章が、2巻では16~19章、22,23,28章が、3巻では30章(のオチ),35,36章、4巻44,45,47-55章が特に好きですね(…と色々書きましたが全部好きです)。
偕成社文庫には特に記述ないのですが*4、青い鳥文庫や岩波少年文庫裏表紙のように対象年齢を表示すると小学生5,6年生といったところでしょうか。
まあ、対象年齢なんてあまり重要ではないので興味を持つことが出来たら、是非読んでみては如何でしょうか。
きっと素晴らしい読書体験が出来るかと思います。
……と、今回もレビューっぽい何かでした。
一応表記方法を変えてみました。見やすくなっていれば幸いです。あとは内容がもう少ししっかりすればなあ、と(苦笑)
今後も出来ればこのくらいのボリュームは欲しいですね。
今までと比べて長くなりましたが良かったら次回も読んで頂けたら幸いです。それでは失礼します。
(文・草間ノブユキ)