GODZILLA (ゴジラ) 観てきたよ。
どうも白鯨(しろくじら)です。
まずは、仕事だなんだと忙しく更新遅れたことをお詫びします。
夏休み入って益々忙しくなるってどういうことだ! と憤りを感じつつ、本日ついに楽しみにしていたGODZILLAを見てきました。
いや〜、ハリウッド版ゴジラ第1作目ですね。ゴジラもとうとう海を劇場以外でも渡ったか……感慨深いですね〜。
は? 今回で2作目? 何を言っているのやら。マグロ食ってるような奴は駄目ですよ。ノーカンですノーカン。ゴジラのネームバリューを利用して『原子怪獣現わる』という映画のリメイクを作りたかったらしいが、どっちつかずで終わったただのモンスターパニック映画ですよ。怪獣映画では断じてなかった。
という訳で、ハリウッド版ゴジラ第1作目の大まかなあらすじ。
人類の生み出した業。核というその手に余る力が、太古の昔から眠り続けていた〝モノたち〝を揺り起こしてしまった。原子力発電所の崩壊と共に徐々にその姿を顕にしていく怪獣たち。GODZILLAと名付けられた怪獣と、巨大な卵から生まれた新たな怪獣は世界にどのような衝撃を与えるのか!? 人間ドラマなんて少しでいい! 怪獣たちの生き様をとくと見よ!
あらすじになってない解説で申し訳ない。しかし、ゴジラが出てくるまで時間がかかりすぎだから、肝心のゴジラの説明があらすじに入れずらいんですよ。人間側は原子力発電所の崩壊で母を失った子と妻を失った夫が、原子力発電所崩壊の真相を探ろうとするところから始まります。ぶっちゃけどうでもいい。
結論:ツッコミどころは多かったが、怪獣映画にはなっていた。
…という感想でした。
ここからはそのツッコミどころを、良かったと思う点と、悪かったと思う点という形でまとめていきたいと思います。
当然、ネタバレ上等でいきますよ。
良かったと思う点
どういうことだと思うかもしれませんが、コレ一番重要です。人類がどんなに頑張っても手も足も出ない。それが怪獣であり、怪獣王ゴジラに求められているものです。「ミサイル数発直撃して死んだ奴がいるらしい」「なに? マグロ食ってるからだよ! 怪獣名鑑から除名しろ!」てなもんです。
その点今回はデカい強い硬い。アメリカンサイズな見た目もそうですが、怪獣としてのゴジラを再現できていたと思います。(ビルの崩壊に巻き込まれた所は、昭和ゴジラのコミカルさを思い出させてくれました。ドジっ子ゴジラカワイイ)
・敵の怪獣もかっこいい。
今回は人類対ゴジラではなく、怪獣対怪獣の戦いが見所なのですが、相手のデザインがカッコよかった。昆虫と爬虫類を合体させたようなフォルムで、なんとオスとメスの番です。オスは小柄で空を飛び、メスは巨体で地を駆ける。オスとメスの個体差がしっかりと作り込まれていましたよ。絶対旦那尻に敷かれるだろって思いましたけど。繁殖のために行動していると聞いたときは、マグロ食ってる奴の姿が脳裏をよぎりましたが……。(完全にトラウマです) 自然界の生き物らしくていいとは思う。
・ゴジラが熱線を吐く。
正確には初代ゴジラの白熱光に近いものでしたが、やはりゴジラといえばコレがないといけませんね。背びれが青く発光してからのタメが秀逸で、来るか! 来るのか!? と一瞬のドキドキワクワクからの、うおっ! 吐いた! しかも白熱光の方か! と映画を見つつニヤニヤしてました。
・CGならではの動き。
特撮には特撮にしか出せない現実感などがありますが、むこうのCGは迫力満点ですね。劇場では足音やゴジラの咆哮一つとっても大迫力でした。合成にも力が入れられている分、怪獣の巨体がすぐ近くにあるという恐怖や臨場感を味あわせられました。ミニチュアの街が壊れるのとCGの街が壊されるの、どっちが好きか、比べてみるのも面白いかもしれませんよ?
悪かったと思う点
・芹沢博士が空気過ぎる。
初代ゴジラではオキシジェンデストロイヤーという禁断の兵器を作ってしまい、ゴジラとともに海に沈んだ芹沢博士が、渡辺謙さん版でGODZILLAにも登場。しかし、全くの役立たずで終わったように思えます。芹沢博士として登場したときは、今回もオキシジェンデストロイヤー作っちゃうのか!? 最後は命懸けでゴジラを止めるのかな? と深読みさせるだけさせて、実際は他人が発見してくれた情報を元に仮説を立てるが後手後手にまわり、最後はゴジラならやってくれる! とGOD頼みではなくGODZILLA頼みでした。初代のゴジラと芹沢博士のような敵同士だが似ている。というのを信頼関係という形で表したかったのかな? それにしては一方通行の信頼だったが……。
・人間ドラマが長い。
決して無い方がいいというわけではなく、もちろん必要な部分ではあるのですが、無駄と思える部分が多かった。人間側の主人公は両親を失い、残された家族の妻と子どもを守ろうと頑張るわけですが、他人の家の子を助ける事はあった。が、肝心の自分の家族に関しては電話で無事を確認して「必ず迎えに行くから」みたいなこと言ったにもかかわらず、全員がバラバラに行動し、エンディング直前になって都合よく避難所で再開。なんじゃこりゃと思いました。だったら怪獣を出せ!
なによりひどいと思ったのは、怪獣同士のファーストコンタクトとはじめの戦いを、ニュース番組の報道で小さく音無しで流して終わり。という行動に出たこと。何がしたいんだ! 怪獣同士がお互いを敵として認識していざ戦いが始まる。という大事な所を……どうしてこうなった! と映画館ではなく自宅だったら絶叫してましたよ。
・ゴジラの憎しみが消えた。
ゴジラは核実験の被害者であり、それを行った人間を憎んでいる。という根幹の設定が消えている。本作の中では、当時ロシアとアメリカが行っていた原爆実験は、全てゴジラを殺すために使用していて、実験などではなかった。ゴジラは自然の調停者である。と語っています。原爆でも死なないゴジラさん流石です。じゃなくて! 原爆被害(物理)といいますか、アメリカで制作された以上こういう改変が一番波風立たずに済むんでしょうが、責任転嫁というか言い訳じみているというか、コレじゃない感がにじみ出てしまっているんですよね。ゴジラは原爆の破壊力の被害者ではなく、原爆のもたらす、全ての害悪の被害者で代弁者であって欲しいと、わたしは思うのです。これもわたしの勝手なイメージですので、聞き流していただいても結構です。ただ、そう言う意見もあると知って頂ければなと思います。
・メーサーを作ろう(使命感)
そして案の定、核で怪獣を葬ろうとするアメリカさん。手に負えないのが出るとすぐこれだ。どうせ使ってもゴジラパワーアップさせるだけだし。そんなことよりメーサー兵器を作りなさい。もしくはスーパーXシリーズ。本作に対ゴジラ、対怪獣用の兵器ってのは出てきませんでしたね。劇中でゴジラの存在は昔から確認されていたという設定を聞き、どこかで出てくるんでは? と期待していた自分がいた。
見て損はなし。ただ見たあとにゴジラ好きだからこそ、言いたいことが一杯生まれる作品でもある。同じゴジラ好きの友達と一緒に見て語り合うと、もっとゴジラが好きになれると思う。そんな作品でした。
最後に一言。『プランBは存在していた』
でわノシ
(文・白鯨)