あさっての方向。

サークル「あさっての方向。」のどうでもいい日記です、よろしくお願いします。※なお同名のアニメ作品とは一切関係がありません。

感想:偕成社『不思議を売る男』を読む。

 

不思議を売る男

不思議を売る男

 

 今年、初めてのレビューっぽい何かは、「不思議を売る男」です*1

 

 不思議を売る男の表紙ってちょっと怪しい感じですよね(笑)

 でも、この怪しさに騙されちゃあ、いけない! ここで読まずに回れ右をしてしまうと損をしてしまいますよ!(多分)

 

 まあ、有名な本で面白さも折り紙付きです。

 

 

あらすじ(作品紹介)*2

 

 古道具店で働く謎の男は、店の品物の由来を語って、客をその品物に夢中にさせた。古道具にまつわる11編の不思議な連作短編集。

 

 

以下レビュー(感想)ぽい何か、という名の雑記

 

  本当は、作品紹介も自分の言葉で書くつもりでしたが(汗)

 さて、連作短編集となっている今作ですが、ひとつひとつの話が程良い長さとなっているため、朝読書にはちょうどいいのでは?

 …と、思います。小学生5・6年生が対象ということですし。因みに全部で13章で構成されていて、各章のタイトルは以下のとおり。

 

 第1章 本の国から来た男 / 第2章 大時計 [迷信の話]

 第3章 寄せ木細工の文房具 [嘘つきの話] / 第4章 中国のお皿 [大切なものの話]

 第5章 テーブル [大食漢の話] / 第6章 ハープシコード [誇りと信頼の話]

 第7章 傘立て [かんしゃくもちの話] / 第8章 鏡 [虚栄心の話]

 第9章 ロールトップ・デスク [犯人探しの話]

 

 第10章 木彫りのチェスト [いつわりの話]

 第11章 鉛の兵隊 [誇りの話] / 第12章 ベッド [口にするのも恐ろしい話]

 第13章 答えはひとつ

 

 ここで、この本を手に取ったことがなく上記タイトルに興味を持った方!

 是非、手に取ることをお勧めします。子供向けということですが、舐めないほうがいいですよ!

 

 舐めて読まないだなんて、もったいない!

 

 登場人物だけでなく読者も一緒に引き込んでいくような語り口。寓話じみたものだったり、ロマンスだったり、マジックリアリズム的だったり。

 …と、魅力に溢れているものばかり。

 特に第11章の鉛の、兵隊 [誇りの話] は素晴らしい。

 登場人物は、軍人ではなく軍医になりたい息子と軍人である父親、それを見守る叔父の3人、舞台は親子の家の中。

 息子は叔父によって将来を賭けた戦争ゲームを父とすることに!? 

 

 雑にまとめるとこんな感じなのだけれども、良く出来ている。

 これを読むだけでも価値があると思いますよ? 連続短編でありながら挿話でもあるので、この部分だけでも大枠がわからないにしろ楽しめますし。

 

 勿論、全て読むことをお勧めしますが。

 サブカルに慣れ親しんでいるとオチを読みやすいかもしれません。まあ、これはあくまで個人的感想。それでも十二分に楽しめます。

 機会があれば是非!

 

 

 …と、以上です。今回も雑で申し訳ないのですがこんな感じで。

 ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございます。よろしければ次回も読んで頂ければ幸いです。それでは失礼します。

 

(文・草間ノブユキ)

 

 

*1:「ファイヤーガール」なんてなかった…、というわけではないけれど。

*2:公式HPより引用。